【感想】十二国記『風の万里 黎明の空』| 陽子イケメン具合に目覚めてしまう回
前作を読んで尚隆様!!な気分でこちら読みました。慶国メインの話だよなー、延王延麒出てくるかな〜泰麒はまあ出てこないだろなあ〜
という感じであまり慶国メイン話への期待感がなかったのですが、、
めっちゃ面白かったです結局!
今回は陽子の他にも主人公ポジションの女の子が2人出てきました。大木鈴と祥瓊。
鈴も祥瓊もちょっと性格ひん曲がってるというか、境遇が境遇なので仕方がないですが、特に上巻読んでいる辺りだと
この2人あんま好きじゃないなー
って感じでした。祥瓊なんて景王討つとか言ってましたしね。
一方の陽子は陽子で、こちらの世界を知らなすぎて官吏(そして景麒)からため息つかれる始末。延王は気長にやれや〜って感じで励ましてくれたけど(さすが治世500年の貫禄!格好いいね!)、陽子は真面目さんだから...
景麒も気が利かないしね!(泰麒にもっかい触発されてこいや!)
鈴も祥瓊も自分と同じ年頃の景王に会うという目的で慶を目指して、そして陽子も国を知るために里家に下って。
鈴は清秀、祥瓊は楽俊と、旅の途中で出会って自分を顧みる機会があって。
陽子も遠甫(スーパーお爺ちゃんでびっくり)に色々教えてもらって、王としての心持ち?を得ることができて。
とにもかくにも、同じ年頃の3人の女の子が、この慶国で巡り会えたのが本当にいい。
性格合わないんじゃないかと思ったけど、今後も仲良く関係性を保てそうで、ほんと陽子ちゃん良かったね!!
そして、そういえば上巻の最初で初勅に迷っていたなあということを思い出させる、エンディング。
伏礼を廃す、いいね〜!!!!
景麒もまじかよってなってるのがいいですね!!
そう、陽子と景麒の絡みも本作ですごく楽しませていただきました。
月の影の時は、ほぼ景麒は捕らえられてて陽子とのシーンはなかったですからね。
景麒が里家にいる陽子を訪ねて、恋人と勘違いされてるシーンとか。
これめっちゃ良きでした。新潮文庫の挿絵もいい。なんだかんだ仲良く?しているようで私は安心ですわよ。。
私は少女漫画脳なので、恋愛要素がちらつかされると盛り上がってしまうきらいがありますので。。
(たぶん十二国記って恋愛要素ほぼ無いんだと思ってます。だからこそ妄想がね、ちょっと捗りますよね)
それと!!私が読んでいて絶叫したシーンははい、やっぱりこちらですね。
陽子の言動から泰麒を思い出して、「かの国はあちらだろうか」と景麒が物思いに耽るシーン!!
不意打ちの泰麒!!
てか景麒、泰麒好きすぎるでしょ...
(読了後、しおりはそのページにしっかりと挿んでおります)
雁国の話を見てきて、やっぱり官吏って重要よね(主上を見下すことがあってもね)と思っていたので、陽子にも信頼のおける官吏が集まってくれて本当に良かった。気軽に話せるお友達もできたしね。
そして陽子は格好いい。月の影の時はあまり感じなかったけど、男っぽいぶっきらぼうな口調と相まって、すごく格好良くて好きになりました。
(シリーズのメインキャラクターを必ず好きになるの、ほんと自分ちょろいわ...)
慶もひとまず落ち着いて、この先はいくつか短編や番外編を読み進めてゆきます!
本作でもちらっと出てきた供王の珠晶ちゃん、今のところめっちゃイメージ悪いんですけど、「図南の翼」はかなり人気なようなので、どんな話か楽しみです。